小説置き場

クライム の作品

3作品

身バレしたので、DAOを焼きます。

片桐遊馬 著

七万人の匿名ネットワークを動かしているのは、十七歳の高校生だった。 奥谷直人が中学時代から育てた相互扶助プラットフォーム「Relay」。困っている人が名前を出さずに助けを求め、匿名の誰かが応える。運営者の正体を、誰も知らなかった——身バレするまでは。 人と金と信用が集まる場所に、大人たちが群がり始める。チンピラ、上品な脅迫者、反社、新興宗教、巨大企業、政府。直人は常に最善手を打つ。だが善意と情報不足が裏目に出て、状況は悪化の一途をたどる。裏社会の危機管理コンサルに叩き込まれるのは戦い方ではなく「死なない順番」。仕組みを終わらせることでしか、守れないものがある。

連載中 全25話 約8万字

ひび割れの福音

壊れたスマホが映す画面には、いつも「最も都合のいい現実」が写っている。 トクリュウに使い捨てにされた18歳の少年・瀬戸蓮は、ポケットの壊れたスマホに宿る神器「八咫鏡」の力で死地を脱する。追手がなぜか違う角を曲がる。監視カメラの死角が偶然重なる。あり得なくはないが、都合が良すぎる——そんな不気味な「偏り」が、蓮の周りでだけ起きる。 だが奇跡には代償がある。使うたびに記憶がズレ、現実の手触りが薄れ、自分が「同じ自分」なのか分からなくなっていく。 神器を回収する秘密組織。デジタル裏社会を支配するかつての親友。逃げて、隠れて、時に小さく反撃しながら、蓮は問われ続ける。 ——都合のいい結末を選べるなら、人はそれを使うべきか?

連載中 全20話 約6万字

NIGHTGLASS

刈谷 燐 著

企業調査会社の新人・工藤雅之は、港湾物流の不正を追う中で、死んだはずの元女刑事に似た女と出会う。彼女はアメリカの極秘計画NIGHTGLASSの実働要員——人型の外勤体を操り、日本で"那由"と呼ばれる核心を追っていた。那由とは「本人確認」を根底から崩す、古くて新しい鍵。国家、裏社会、そして身体を持たない女。巻き込まれた工藤は、見て見ぬふりができない性分だけを武器に、東京の夜を走る。

連載中 全10話 約3万字